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セントラルパーク 

ブルックリンにて

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ブルックリンにて

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ブルックリン、中東コミュニティ

ブルックリン、手前の古いビルと対照的な新しいショッピングモール

Vol.12 ブルックリン(Brooklyn)の街へ
もうそんなに寒くなることはないかなと冬物を片付けだしていたら、なんと5日には雪が降りました。 ここ最近は暖かい日が続き、セントラルパークやストリートには桜とマグノリア(モクレン)の花も咲き出し、まぶしい日差しは確かに春、です。 ストリートも公園も外に出ずにはいられない!という表情の人々でいっぱいです。そんな中私も久しぶりにブルックリンを散策してきました。 今回はそのブルックリンのお話です。

NY市=マンハッタン+クイーンズ+ブロンクス
      +スタテン島+ブルックリン

  NY市は5つの行政区で構成されています。その5区とは、おなじみ「マンハッタン」、各種民族タウン、メッツスタジアムのある「クイーンズ」、動物園やヤンキーススタジアムがある「ブロンクス」、自由の女神の「スタテン島」、そして「ブルックリン」。

ブルックリンといえば、アフリカンアメリカ、イタリア、ユダヤ、中国、ロシア、中東・・・とさまざまなコミュニティがありますが、そのイメージといえば、ポール・オースターの「スモーク」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

他にも映画といえば、スパイク・リーの「ドゥザライトシング」、「サタデーナイトフィーバー」で、それぞれその時代のブラックコミュニティ、イタリアンコミュニティの様子がよく描かれています。


ブルックリンの歴史

  17世紀にオランダ人によって開拓されたNYですが、その後イギリスによる支配→独立→南部からの黒人の移動やアイルランド、ドイツ、続いてイタリア、東欧、中国、カリブ海諸国と移民の流れも変遷してきたNY。

1898年にNY市の5区のひとつとして統合されるまで独立都市でしたが、隣接したブルックリンも、それにともなって発展、変容してきました。

また意外かもしれませんが、ブルックリンはアメリカ独立戦争の主要戦場のひとつでした。例えばフォートグリーンは、戦争ゆかりの地名です。


街並みを守る努力

  NYでは1930年代ごろから、それまでの建築物が大量に取り壊され出し、ボザール様式の旧ペン・ステーションも、1963年には取り壊されたひとつでした。

同様の様式のグランドセントラルステーションも取り壊しの候補になっていたのですが、世論や運動家の尽力で、現在では改修され永久保存となっています。 産業の中心マンハッタンほど取り壊しが進められなかったことが幸いし、今なおブルックリンには多くの歴史的建造物が残っており、やはり保存対象として守られています。

こうした建造物が一般の住居だったりするわけですが、建築家の知人によると、リノベーションなどの際には規定が厳しく、例えば窓枠も指定素材でないといけないなど、コスト面でオーナーは大変だそうです。


開発は進む

  ジュリアーニ市長時代に治安がよくなりつつあった90年代、マンハッタンへの便のよさ家賃の手ごろさ、ゆとりある生活を求めて、住人が流入し、それに伴いエリアの開発も進められてきました。

例えばアトランティック駅周辺などは地下鉄の多くのラインが停車し、クイーンズやブロンクス、マンハッタンの不便なエリアに比べると、NYの決定的な足である地下鉄へのアクセスが充実しています。

このようにマンハッタンのベッドタウンとしてより発展してきた近年のブルックリン。特に中でもマンハッタンに隣接したエリアは、「マンハッタンなんてcoolじゃない」というアートな若者ヒップスターたちのエリアという位置づけになって久しい感じです。

閑静な高級住宅地、パークスロープ(Park Slope)、フォートグリーン(Fort Greene)やブルックリンハイツ(Brooklyn Heights)、特にヒップスター系のショップやレストラン、バーも充実している、ウィリアムズバーグ(Williamsburg)やマンハッタン橋ふもとの倉庫地帯ダンボ(Dumbo)、ここらへん「いかにも」な雰囲気で、そんな人びとが観察されます。

どちらかというとクイーンズ的なカオスな民族タウン風情のエリアのコニーアイランド(Coney Island)周辺。 ひなびた?遊園地、ブライトンビーチ、あのホットドッグ早食い大会開催地、ロシア人コミュニティでも有名です。

また久しぶりに依然住んでいたエリアに来てびっくり。玄関先の階段にだら〜と寝ころがったブラックのおじちゃんたちの姿はなく、ボロかった住居はリノベーションされ、ストリートの人たちもなんだか小奇麗になってる〜。

上記のようなイメージでは、ブルックリンってステキで安全なとこという感じですが、治安面において、以前に比べ安全になったとはいえ、前述エリア以外の多くは、同様に安全になった地域もあるといわれているハーレムや、ブロンクス南部などとともに、依然として一般的に危険地帯といえるでしょう。


テーマを持ってマンハッタンを出てみよう

  街並みの雰囲気はマンハッタン内だけでもエリアによってがらっと変わりますが、地下鉄で川を越え、クイーンズやブルックリンに行けば、さらに風情が違います。

基本的にマンハッタンに住んでいれば、友人宅でもなければ外へ出る機会はあまりないかもしれません。「よし今日はコニーアイランドでボルシチだ」「ブルックリンでソウルフードを」「やっぱり本場のコリアンはフラッシングかな」・・・(挙げた例は食べ物ばかりですが)テーマを持って出かけると、通勤距離なのになかなかもって立派なデイトリップになってしまい、なんだか遠くへ旅した気分が味わえます。

ありがとうございました。

  3年間、NY→トロント→NYのコラムをお届けしてきましたが、今月で最終回となりました。このコラムを通して、私自身も改めて今自分のいる街のことをさらに知ることができました。

読者の皆様、今までお付き合い下さり、どうもありがとうございました。 それではまたどこかでお会いしましょう。

2006.April
 
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小島 千佳子[こじま ちかこ]
大阪出身。翻訳コーディネーターとして働いた後、2002年からNYへ。その後トロ
ントへ引越し、2005年に再びNYへ。常に身軽に移動できることを心がけている。
陶芸、食に関すること全般に大変興味あり。

  Vol.12 ブルックリン(Brooklyn)の街へ
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