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ワンダフル・デイ!

C:20歳で上京され、英会話教室を開かれたのがビジネスの始まりと伺いましたが、大変な行動力ですね。

父が11人兄弟で、そのうちの2人が国際結婚をしていましたから、小さい頃から外国の言葉に触れる環境で育ちました。当時はまだ、日本人が外国語を話すことが不思議に思えたものでしたが、将来を考えると、日本人も英語を始めとした外国語を話す必要に迫られると感じていました。

そこで、専門学校を卒業後、外国語学校を始めるために上京を決めました。どうせなら、なるべく人の多い場所で始めたかったのです。講師を務めてくれる人は、いとこ達の周囲には何人もいましたので、場所を整えて、私が営業をして生徒が集まれば、事業として成立します。教室は、南青山でお米屋さんのビルを借りて、DMの所在地欄には米コクビルと書いて送りました。そうすると、アメリカのビルに入居している英語教室だと思って下さるということもありました。生徒さんの募集については、チラシを入れていましたが、なかなか成果が上がらなかったので、商社に出向いて営業活動をしました。何社、訪問したかは、もう忘れてしまいましたが、結果的には15社と契約できました。


C:当時、学校を卒後してすぐ、若干20歳で上京され、1から事業を始められたというのは驚きです。結果は大成功を収められて、ビックリするほどの高収入だったとのことですね。それを、どうして辞めてしまわれたのですか。

理由は、ずっと希望していた結婚と出産です。10年間恋愛した夫と結婚し、芦屋に戻ることにしたからです。経営していた学校は、友人に差し上げました。

C:潔くて、ステキですね。それから、専業主婦の時代もおありだったのですか。

子供も生まれましたので、しばらくは、専業主婦でした。しかし、私は専業主婦向きではなかったのです。それは、夫にも分かりますから、ある日、異人館通りにある4坪の貸店舗を見つけてきて、デニムショップをすることを勧めてくれました。私はジーパンが好きではなかったのですが、家庭向きの人間ではないので、ここで何かを始めておかないといけないと思い、その店を引き受けました。商品は、夫が香港から輸入してくれ、お陰さまで繁盛しました。しかし、日本は特に流行の移り変わりがはやいですから、1〜2年でブームは去ります。そこで、次には、在庫商品をまとめて仕入れ、安売りをする服屋を始めました。これが、また飛ぶように売れました。

C:異人館の観光ブームの火付け役とお聞きしましたが。

異人館の観光客誘致には、勿論、多くの人が関わりました。風見鶏というドラマが流行って、観光客が少しずつ異人館に訪れるようになり、私は観光客のニーズを聞いてまわりました。その結果から、異人館を5件公開のうえ、異人館パスポートというものを作成し、大手企業にもスポンサーとして参加してもらいました。他にも、大手出版社に働きかけて、異人館を舞台に漫画を描いてもらうなど、多くの仕掛けを作りましたよ。阪神淡路大震災後は減少傾向ですが、それまでブームは長く続きました。

C:手掛けられた事業は、他にも紹介しきれないほど、たくさんおありですね。そして多くの組織に理事や委員として属しておられますが、お仕事はどのように選んでおられるのでしょうか。

基本的には、「来るもの拒まず」です。人生における幸せについて考えたときに、人に声をかけてもらえることは、重要だと思います。良いことでも悪いことでも、人の話題に上ることは、自分に興味を持ってもらっているということですから、喜ばしいことですよね。今日の、この取材も含めて、誰かが会いに来てくれると言うのは、何か魅力を感じてもらえたということですから、来るものは拒まず、なのです。しいて言うなら、世の中の役に立つこと、人の役に立つことには、進んで協力したいですね。

C:では、今、特に力を入れているという活動について、お聞かせいただけますか。

阪神大震災後は、NPO法人の日本レスキュー協会に尽力していました。それから数年で、世界各国において相次いで地震が発生した為に、思いがけずレスキュー協会が有名になり、私の役目は終わったと思いました。私は、ある程度軌道に乗ると次の人にバトンタッチしています。先ほども申しましたように、初めてというのが好きなのです。現在は、社会福祉法人かがやき神戸の活動に力を注いでいます。財政事業委員長をお引受したので、稼がなければなりません(笑)。その一環として、土曜日の天使達と名付けた「クラウン(※注記参照)文化」を多くの方に知っていただき、その「クラウン」を通じて、様々な障害のある人たちやその家族関係者が天使のように明るく、幸せなひとときを感じられるようになればとの願いを込めた活動をしています。

C:具体的には、どのような活動ですか。

最近では、西日本高速道路サービスホールディングス(株)のような大手企業の依頼で、高速道路の三木サービスエリアにてイベントを行いました。福祉に対して、大手企業の意識が高まったことを嬉しく思いました。皆、一生懸命に練習しているので、パフォーマンスは回を重ねるごとに上達して、随分と良いショーを行えるようになりました。大丸前では、月に一度、定期的に開催しています。ピエロに扮している知的障害者にも、それを見ている健常者にも、とても好評です。先日は、観客側から、とても元気をもらったという感想が聞かれました。

C:女性起業家の支援もされていますよね。

今は、女性だとか男性だとかは関係なくなってきましたね。これからは、男女関係なく支援していきたいと思っています。

C:オンとオフの区別はされていますか。

区別は無いです(笑)。特に、長期休暇は好きになれません。私の趣味は、人に会うことですから、相手が休みになってしまうのは残念なのです。しかし、子供が小さい頃には、きちんと休みを取って、家族で海外旅行に行っていました。日本にいると、ついつい仕事をしてしまいますので。

C:女性起業家の中には離婚経験者も多いようなのですが、打間さんは16歳の時から、ずっと良好なパートナー関係を保っておられますが、秘訣などはあるのですか。

お互いに束縛しないこと。それから、レストランをやっていた頃は、毎日帰宅が遅かったのですが、日付が変わらないうちには帰宅して、夫と会話する時間を持つようにしてきたくらいです。会話の内容は、子供が小さい頃は、子供の話が多かったのですが、今では子供たちも独立していったので、他愛ない話です。二人とも、海外ニュースが好きなので、それを話題にしたりしています。内容は、何でも良いのです。とにかく会話することが大切なのです。

C:「言うは易し」ですが、ずっと続けることが難しいものです。忙しいと、つい甘えが出てしまいますが、夫婦関係を良好に保つためには、努力が必要だということですね。
それでは、最後に、これから打間さんのように、結婚・子育てをして働く女性へ向けてメッセージをお願いできますか。


日々、感謝が必要だと思いますね。自分が健康であることに感謝しつつ、仕事をして、人の為にも尽くして、そして何も求めてはいけません。求めなくとも、いつか何らかの形で返ってきますから。特別なことでなくて良いのです。無理をする必要はありません。自分にできることをすれば良いのです。また、仕事をしていて不平不満がないという人はいないでしょうが、とにかくプラス思考でいることです。私は、忙しくて悩む暇が、あまりなかったのですが、悩みそうになったら、明るい友達に連絡します。そうすると、何を悩んでいたのかも忘れてしまって、ポジティブになれます。日本では、三人に一人がうつ病患者とも言われるほどですが、人や社会とつながりを持っておくことは大切だと思います。

C:本日は、お忙しい中、ありがとうございました。

※クラウンとは
日本ではピエロと言ったほうが解りやすいようです。ピエロというのは、クラウンの一部であり、白塗りのパントマイムをする、ヨーロッパの喜劇・道化芝居に登場する道化のことです。クラウンは多種にわたる総合的なもので、道化師全般のことです。クラウンは大道芸とも混同されがちですが、大道芸はもともとテクニックによって報酬を得る“現実的”な技術職・専門職であったのに対して、クラウンは、コミュニケーション・ツールとして道具やテクニックを使用することはあっても、根本的には、存在するだけで人々を幸せにし、何もしなくても自然に笑みがこぼれるような、“抽象的”で、“偶像的”な存在です。


cocopafe 編集後記 。。。
スケールの大きさを感じる物腰、人生を楽しまなきゃという心意気。お会いすると、楽しい会話とポジティブな姿勢に引き込まれ、元気になれます。土曜日の天使たちの活動を始め、本当に多方面で活躍されています。16歳で恋をしたお相手の夫君と、毎日、必ず会話の時間を作ることが、円満の秘訣とのこと。日本人にありがちな、言わなくても分かるだろうという文化が、離婚が増えている一因と考える私には、夫婦のひとつのお手本だと感じるお話でした。最近、異人館の観光が下火になってしまい、また何かを始めたいと考えていますから、楽しみにしていてねとのお話でした。異人館に、新たに加わる魅力がどのようなものか本当に楽しみです。
text by ひびき証券・高松綾

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Life Navi
Dec.2007

打間 奈津子
だまなつこ
打間 奈津子
株式会社カルチャービジネス
代表取締役社長


20歳で上京し、英会話学校を経営し成功を収めた後、潟Jルチャービジネスを設立、社長に就任。神戸・北野町で公開異人館、飲食業、ウェディング事業などを展開。
現在は企業間同士のアウトソーシングコーディネイトを中心とした経営コンサルティング業務をはじめ、各都道府県行政地方自治体との共同による地域活性化推進活動、各種講演活動、各種イベント、ノベルティ商品の企画・プロデュースまで、長年に培われた人脈と女性コンサルタントとしての視点を融合させた分析、および活性提案に定評があり、多方面に活躍中。

http://www.damanatsuko.com/

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