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良いものを、そして、安全なものを使って欲しい。
C:小さい頃から、クツワの事業を継承されることを決めておられたのですか?
西村の姓を継ぎたいとは思っていましたが、事業を承継することは考えておりませんでした。まず、社会に出て働くとは考えていなかったのです(笑)。
C:ではクツワ入社は、何がきっかけになったのでしょうか。
私は、早く結婚したいと思っていたのです。しかし、望みは叶わず、何故か、就職しなければならなくなってしまいました(笑)。大学4回生の時に、阪神淡路大震災で自宅が全壊し、母が怪我を負いました。ちょうどその時、経営学を学ぼうと専門学校への受験準備中だったのですが、震災によって、人生が変わりました。住む場所も決まり、母の容態が少しずつ良くなり、震災の混乱が少しずつ収まってきた頃、卒業した大学の関係者から近況を尋ねる電話が架かってきました。そこで、広告代理店に就職しないかというお誘いを頂戴し、働くようになったのです。仕事柄、だんだんと終業が遅くなり、日付が変わってしまうことも度々ありました。両親が、毎日のように終電で帰宅していることを心配し(過保護な意見ではあったのですが…)、結局、1年半ほど勤務した後、家事手伝いをするつもりで退職しました。しかし、「年金は自分で払いなさい」と父に言われ、すぐに再就職する自信もなかった私に、ある日、机と椅子が用意されていたのです。それが、クツワに入社した経緯です。
C:それから、もう10年位クツワで働いておられるわけですが、4代目社長と周囲から目されることについては、どのように感じておられますか。
営業企画、営業、開発の部門で働いてきましたが、正直に言うなら、女性であるということも含めて、不安の渦の中にいるという状態でしょうか。頑張りたいと思う気持ちは、当然あります。
C:事業承継を決められたのは、入社のときですか。
最終的には結婚の時です。当初は、夫となる人が事業を承継してくれるだろうというのが、私の人生設計でした。しかし、現実に結婚したいと思った人は、事業は勿論のこと、西村の名前も継いでくれる人ではなかったのです。未来のことをあれこれ考えて語れば、終わりはありません。お互いが、どこまで頑張れるかは分かりませんが、人様に迷惑をかけることのないように、頑張っていかねばならないと思っています。何かが向かってくるなら、それを超えなければならないです。 |
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C:結婚は、人生において、ひとつの大きな決断ですが、西村さんが結婚の決断をなさったときには、それ以上に大きな決断をされたのですね。 私も、クツワの文具には随分とお世話になりましたが、クツワの文具を一度も手にしたことの無い日本人は、ほとんどいらっしゃらないのではないか、と思うのですが。
そうだと良いのですが。多くは子供さん向けの商品ですし、意外にクツワの名前は知られていないのですよ。商品はよくご存知でも、それをクツワの商品と認識してくださっている方が、どれだけいてくださるか。
C:なるほど。キャラクター商品であれば、なおのことかもしれませんね。私は、ミッフィーの文具が大好きです。子供の頃、KUTSUWAと文具に書いてあるのを眺めていましたが、社名の由来について、教えていただけますか。
創業者であった曽祖父の干支が午だったのですが、もともとの問屋からメーカーに業態変更をしたときに、「轡(くつわ)を並べて頑張っていこう」という気持ちを込めて、クツワに社名変更したと聞いています。私が生まれるより、ずっと以前のことですが。
C:小学校低学年の頃は、クツワって何なのだろうと思っていましたが、これでスッキリしました。これから、子供たちに、どのような文具を届けたいとお考えですか。
私も、はやく子供が欲しいです。そして、実際に子供の成長を見守りながら、子供に合っている文具がどのようなものなのか、不自由に感じていることが何なのか、生活者ベースで考えていきたいのです。クツワには、「子供に、こんなものを使って欲しい」という社員の親心から誕生した商品が、多数あります。また、時代も変わっていきますので、その変化に合わせて、子供には、「良いものを、そして、安全なものを使って欲しい。」と考えています。
C:子供が小学校入学の時には、ランドセルや文房具を揃えるのが一大イベントだったのを思い出します。それにしても、クツワさんには、文房具のすべてがありますね。
クツワは、しっかりした文具を作るというのがコンセプトなのですが、おそらく、学童文具をこれだけトータルに品揃えしているのは、他にはないのではないかと思います。
C:本当に、素晴しいメーカーですね。話題が変わりますが、お休みは、どのように過ごされますか。
普段は、夫と過ごせる時間が少ないので、休日が一緒の時には、ゴルフや釣りに出かけます。それ以外では、友人宅に遊びに行くことが、楽しいですね。
C:他に、マイブームはありますか。
マイブームは多いですよ。ミクシィに入っていますが、日記風のものを書かれている方が多いなか、私は、美味しいものと始めとしたモノの紹介ばかりを書いています。以前は、洋服や化粧品、靴などに興味がありましたが、結婚してからは、美味しい食べ物が気になります。お友達が、色々と美味しいものの情報を提供してくれますので、みんなで「お取り寄せ」をしたりして楽しんでいます。
C:口コミマーケットが出来ているのですね。
友達の友達…と、どんどん繋がっていくのです。みんな友達になれればいいなと思っています。年齢層も広いですよ。良いなとは思います。
C:西村さんの人柄に、皆さん吸い寄せられるのですね。近い将来について、どのようなことを考えておられますか。
子供が欲しいです。ただ、母親業と仕事との両立が、課題になると思っています。これは、未知の世界ですので。専業主婦だった母に育てられたので、仕事を続けながら、子供にどれだけ手をかけてあげられるのかなと思います。
C:私の子育ても、まだ道半ばですが、案ずるより産むが易し…とも言いますよね。本日は、どうも、ありがとうございました |
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cocopafe
編集後記 。。。
個人的には、母娘でクツワさんのミッフィー文具を愛用していますが、お店で見る商品は、そのほんの一部です。今回、取材で会社にお邪魔させていただき、商品数の多さに驚きつつ、「これも、あ!これもクツワさんの商品だったのだ」と、楽しく見学させていただきました。しっかりした定番文具から楽しいキャラクター文具まで、子供の頃は、誰でもが、お世話になったはずの文具です。自分が使うための文具から、子供のために選ぶ文具へと視点が変わっても、やはり私は同じ文具を選んでいました。しかし、西村さんがおっしゃったように、時代と共に文具も進化しています。流れの早いこのご時世において、変わらずに多くの文具を作り続けておられるクツワさんはスゴイと、改めて思いました。文具業界は、デザイナー以外は女性が少ないとのこと。そのような環境で、西村さんのようなステキな女性が、古き良きものを受け継ぎながら、女性ならではの新しい風を吹き込まれるとしたら、クツワさんの将来も、益々楽しみだと感じました。西村さんご夫妻のもとにコウノトリが舞い降りて、クツワから世界の子供たちへ、これからもずっと素晴しい文具が届けられることを願っています。 |
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text by ひびき証券・高松綾
| 西村さんへのメッセージをお待ちしております。 |
*件名に「ライフナビ:西村さんへ」とご記入ください。
*内容によっては受理できない場合もございますのでご了承ください。 |
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| July.2007 |
西村佳美
にしむらよしみ |
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クツワ株式会社
取締役 営業企画室 部長
大学卒業の直前に阪神大震災に被災し、自宅が全壊。広告代理店勤務を経て、クツワ株式会社に入社。営業企画、営業、開発の部で勤務し、現在に至る。
http://www.kutsuwa.co.jp
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